沿革
<初代 中根 文雄 教授 1968年~1991年>
1967年6月に北海道大学歯学部が開設されました。翌年4月に系統解剖学と口腔解剖学の講義・実習を担当する講座として口腔解剖学第一講座が設置され、北海道大学医学部解剖学第一講座助教授であった中根文雄(北海道大学医学部卒)が初代教授に就任しました。中根教授は現在にいたる当教室の基礎を築くとともに医学部解剖学第一講座・第二講座と協力し、歯学部解剖実習で必要となるご遺体の確保に努めました。
<二代 吉田 重光 教授 1991年~2007年>
1991年10月に中根教授の後任として新潟大学歯学部口腔解剖学第二講座助教授の吉田重光(新潟大学歯学部卒)が第二代教授に就任しました。吉田教授は自身の専門分野である口腔組織の微小循環、特に歯髄のリンパ管分布と機能に関する研究を発展させるとともに口腔諸組織における免疫学的研究も推進しました。2000年4月に北海道大学歯学部・歯学研究科は大学院重点化に伴い改組され、口腔解剖学第一講座は大学院歯学研究科口腔機能学分野における「口腔機能解剖学教室」と名称を変更しました。
<三代 土門 卓文 教授 2008年~2019年>
2008年11月に吉田教授の後任として本教室の准教授土門卓文(北海道大学歯学部卒)が教授に昇任しました。教室の研究には土門教授の専門分野である破骨細胞に関する微細構造学的研究が加わりました。破骨細胞の多核化のメカニズムを様々な動物種について電子顕微鏡とコンピューターグラフィクスを駆使して解析し、動物進化の視点から破骨細胞の多核化の意義を解明しました。
<四代 山本 恒之 教授 2021年~2023年>
2021年4月に土門教授の後任として本研究院硬組織発生生物学教室准教授山本恒之(新潟大学歯学部卒)が教授に就任しました。研究面では歯周組織の構造と発生の解明を教室研究の柱に加えました。また、山本教授は口腔顎顔面外科学教室、口腔診断内科学教室、医学研究院解剖発生学教室との協力体制を築き、歯学研究院における臨床解剖(CAST)実施に尽力しました。
<五代 髙橋 茂 教授 2024年~現在>
2024年4月に山本教授の後任として本教室の准教授髙橋 茂(北海道大学歯学部卒)が教授に昇任しました。高橋教授はこれまで続けてきた唾液腺障害と修復に関する研究と食習慣が口腔組織に及ぼす影響についての研究を推進しています。また、解剖実習に必要なご献体の管理システムの構築と見直しを行うとともに、ご献体管理の学外研修事業への参加や教室内ミーティングを行い、ご献体管理に関する教室員の意識向上と一層の管理の厳格化に取り組んでいます。