歯科麻酔学

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  • 歯科麻酔
  • 術後痛
  • 全身麻酔薬
  • 術後せん妄
  • 周術期管理

歯科麻酔学は、歯科における周術期全身管理学・侵襲制御学とも言われ、歯科治療や手術による痛み・恐怖から全ての患者を守り、安全で快適な周術期・周治療期を提供することを目的とする学問です。また、顎顔面口腔領域の痛み(慢性痛)やしびれから患者を解放することも大切な目的の一つです。当教室では、この目的を達成するために以下のような基礎的・臨床的研究を進めています。

  1. 術後疼痛管理に関する研究
    急性術後痛動物モデル(Brennan model)を用いて、疼痛行動評価、神経電気生理学、分子遺伝学的に術後痛の発症メカニズムの解明を進めています。また、遷延性術後痛モデル(SMIR model)を用いた術後痛の慢性化に関する研究も行っています。術後痛を軽減するための麻酔管理法の検討など、臨床研究も同時に進めています。
  2. 全身麻酔薬の作用機序に関する研究
    培養細胞を用いて生体膜上の脂質ラフトに着目し、全身麻酔薬が細胞にどのような影響を与えるかを研究しています。
  3. 高齢者における麻酔中の循環変動に関する研究
    麻酔薬の違いによる麻酔導入時の血圧変動を高齢患者を対象に検討し、高齢者にとってより安全な麻酔導入法を調べています。
  4. 術後せん妄に関する研究
    高齢者の手術増加に伴い問題となっている術後せん妄の研究を行っています。予測バイオマーカーの探索や動物モデルの作成により発症機序解明を進めています。

担当教員

城戸 幹太