私は2011年に口腔診断内科学教室に入局し2023年まで在籍させて頂きました。
現在は伊達市で歯科医院を営み、早2年が過ぎようとしています。病院歯科から離れた今でも当医局で学んだ事が一般歯科診療で活きる時が多々あり、それを皆様に少しでも伝えられたらと考えています。
医学の進歩により、がん、心疾患、脳血管疾患などの大きな病気と付き合いながら日常生活を送る方たちが増え、健常者と同じように市中の歯科医院に受診される機会が増えています。
小さな町の歯医者をやっていても、それを感じられるぐらいです。私はがんセンターに4年、心疾患、脳血管疾患の病院に4年ほど出向し、それらの疾患を医師がどのように治療するのか間近に見ることができました。
このような経験は、医科での治療経過を推測しながら歯科治療を計画する際にはとても役に立ちます。私のような町の歯医者さんでも医科と情報共有しつつ、採血のデータや抗がん剤投与のタイミングをみながら抜歯を計画している症例もあります。北海道の地方で診療するにも求められることなのかもしれません。
また、歯科医院に受診する患者さまがご自身の全身状態を正確に把握しているとは限らず、歯科医師が正しい知識を持たずに、患者さまの言う事だけを鵜呑みにすると安全な歯科治療は行えません。
全身状態を把握して歯科治療を行うと患者さまはもちろん安心しますし、歯科医師も安心して治療に専念できます。
当医局のような教室だから得られた知識や経験が小さな町の歯医者である私を今でも支えてくれています。
当医局に入り全身状態も把握できる歯科医師が増えてくれることを願っております。
北海道伊達市の歯科医院 サンフィッシュデンタルクリニック
