口腔内科コラム|口腔カンジダ症④ ― 診断と検査の考え方

口腔カンジダ症④

これまで、口腔カンジダ症の発症要因として重要な口腔乾燥および入れ歯の取り扱い不良について解説してきました。今回は、口腔カンジダ症の診断についてお話しします。

歯科診療所では、舌の表面を綿棒で擦過し、検査機関へ提出する培養検査が行われることがあります。しかし、この方法は必ずしも精度が高いとはいえず、陽性結果が出にくいという欠点があります。

さらに重要なのは、カンジダ菌はもともと口腔内に存在する常在菌であるという点です。そのため、検査を行えば、症状がなくても少数のカンジダが検出されることは珍しくありません。

口腔カンジダ症と診断するためには、

  • 粘膜の発赤や白苔などの所見
  • 口内痛、違和感、味覚異常(苦味など)といった臨床症状

これらが認められたうえで、一定数以上のカンジダが検出されることが条件となります。

したがって、培養検査でやや多めにカンジダが検出されたとしても、症状がまったくない場合には、必ずしも治療の対象にはなりません。その際は、舌を含めた日常的な口腔清掃を丁寧に行うことで十分対応可能です。

口腔カンジダ症についてご心配な点がある場合には、お気軽に当科へご相談ください。