ご挨拶Greeting
歯科医療・歯科医学の発展に向けて
─未来への架け橋─
北海道大学は、札幌駅の近くにありながらも、豊かな自然の中で多くの学生や海外留学生が行き交う素晴らしい環境にあります。美しいイチョウ並木に面した北海道大学大学院歯学研究院・歯学院および歯学部は、歯学教育・研究・臨床を主軸に、国際協働および地域社会に広く寄与してきました。
歯学部では、時代の変化と将来を見据えた歯科医療・研究・教育に取り組んでおります。オンライン授業(遠隔授業)やIT・生成AIの活用などによって、最先端の歯科医学や医療情報に加え、プロフェッショナリズム、医科歯科連携・チーム医療、ダイバーシティ・インクルージョンを含むSDGs、地域共生・地域バイオコミュニティなどを取り入れ、歯科医師として求められる資質・能力を十分に育成します。さらに、歯学部卒業後の臨床研修やその後のリカレント教育の充実を図ります。
歯学研究院・歯学院では、本学が培ってきた歯科医学・医療のさまざまなシーズと企業の技術力・開発力を融合させることで、新しい歯科医療機器や歯科材料の研究開発を推進してきました。産学連携を発展させた「デンタルイノベーション構想」のもと、企業との共同研究の強化と臨床への展開、そして、企業と大学の協働による若手研究者の育成を目的にしたデンタルイノベーションスペースの活用が稼働しています。さらに、新しい歯科医療機器の開発や難症例における治療技術の向上を図るサージカルトレーニングの実施など、実践的な歯科医師育成に尽力しています。
また本学は、質の高い歯科医学・歯科医療を提供する国際協働を目指しています。世界的規模で活躍できる人材育成のため、日本人ばかりでなく海外からの若手研究者が大学院卒業後も引き続き本学で活躍できる制度、海外での研究留学において研究者のキャリアが途切れることのない制度についても取り組む所存です。
本学の最大の使命は、医療人としての思いやりと豊かな発想を持つ人材の育成です。生命科学や医療技術が進歩しても、あるいは、社会や医療制度が変化しても、医療の核心である「人」を大切にしてゆきます。北海道大学大学院歯学研究院・歯学院および歯学部は、歯科医学・歯科医療の発展、ならびに未来を託すことのできる医療人の育成に尽力します。