研究を通じて高度医療人を目指す

歯学院2年 基盤系口腔医学コース 口腔顎顔面外科学教室 中道 祥之

今回の大学院生インタビューは口腔顎顔面外科学教室の中道祥之さんです。それではまず、自己紹介を簡単にお願いします。

歯学院(博士課程 基盤系口腔医学コース)2年生の中道祥之です。北大歯学部を卒業後、北大病院口腔外科で臨床研修を行いました。修了後は北大口腔外科の医局に入局し、大学院へ進学しました。翌年から2年間、医局の関連病院に出向し、多くのことを学ばせて頂きました。その間、大学院は休学していましたが、今年度復学しました。出身は長崎県ですが、自然豊かな北海道の魅力に憑りつかれしまい、北海道生活は11年目に突入しました。

北海道が第二の故郷になったという感じですね。それでは次に大学院に進学した理由について教えてください。

はい。私はこれまで北大口腔外科で臨床研修をさせて頂きましたが、1年間という短い期間では診断や治療法、手術手技などについて多くのことを学びきれないと思ったため同大学院進学を決意しました。

また、今後医療人として生きていく上で必要な、問題の本質を見極め論理的思考で客観的に物事を評価し解決する能力を大学院での研究生活を通して養いたいと考えていました。

単に学位取得のためというのではなく、高度な医療人となることを目指しての研究活動なのですね。具体的にはどのような研究を行っているのですか?

口腔機能解剖学教室で山本教授、髙橋准教授のご指導の下、研究を行っています。昨今、ファストフードやコンビニ食など柔らかい食事(ソフトフード)を摂取することが増えてきたことで、咀嚼回数が減少し口腔関連組織に悪影響を及ぼすのではないかと懸念されています。そこで、私はソフトフードが歯周組織(主に歯根膜)の発育にどのような影響を与えるのかを明らかにするために、成長期のラットを液状飼料で飼育し、組織学的、免疫組織化学的に検索しています。

臨床や研究といろいろと大変なことが多いとは思いますが、大学院生をしていてやりがいを感じるのはどんな時ですか?

はい、確かに臨床は大変なことも多いですが、その中でも計画通りに手術を行うことができたり、担当した患者さんから喜んでもらえたりすると充実感や達成感を感じます。研究は、自分の想定していた通りに進んでいくことのほうが少ないですが、失敗したことから原因を考えたり、文献を調べたり、先生とディスカッションしたりして試行錯誤しながら少しでも進展があったときはすごく達成感を感じますね。休日は家族と過ごすことが一番の楽しみです。

それでは最後に北海道大学大学院歯学院への進学を考えている方々へのメッセージをお願いします。

歯科医師免許を取得し臨床研修を終えた後、進学か就職で迷っている方は多いかと思います。どちらにもメリット、デメリットはあると思いますが、臨床で一つの分野を専門的に勉強したり、研究を通して論理的な思考を養いたいと考えるなら大学院進学を選択肢の一つに考えてみてはいかがでしょうか?北大歯学院は勉学に励むことができる素晴らしい環境が整っています。皆さんのご入学をぜひお勧めします。

今日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。