口腔内科コラム|口腔粘膜の病気について

「口腔粘膜の病気」

体の表面を覆う皮膚にさまざまな病気が存在するように、口腔内の粘膜にも多様な病気が認められます。一般的には、口腔内に生じる病変を「口内炎」と一括りに呼ばれることが多いですが、その原因や病態はさまざまで、病気の種類も一様ではありません。

口内炎には、口腔粘膜のみに発症するものから、皮膚疾患や全身疾患の部分症状として口腔内に病変を認めるものまで、幅広いタイプがあります。そのため、見た目が似ていても、背景にある病態が大きく異なる場合があります。

代表的な口内炎として知られているのが、専門用語でアフタ性口内炎と呼ばれるものです。原因は現在も明確には解明されていませんが、直径10mm以内の浅い円形潰瘍を形成し、強い痛みを伴うのが特徴です。潰瘍の周囲は赤く縁取られ、表面は灰白色を呈します。

アフタ性口内炎は、多くの場合、特別な治療を行わなくても1〜2週間程度で自然に治癒します。そのため、ステロイド軟膏などを適切に使用し、患部を刺激せず安静に保ちながら、2週間を目安に経過観察を行います。

しかし、2週間を経過しても症状の改善が認められない場合や、むしろ悪化傾向がみられる場合には、単なる口内炎ではない可能性も考えられます。その際には、早めに口腔内科を受診し、専門的な診察を受けることをお勧めします。