北海道大学歯学部口腔診断内科
北海道大学歯学部
口腔診断内科

〒060-0813
北海道札幌市北区北13条西7丁目
TEL: 011-716-2111
FAX: 011-706-4280
外来診療について

口腔内科 外来診療のご紹介

国立大学で日本初の口腔内科の標榜を行っています。「口腔内科」といいますと聞きなれない言葉だと思いますが、「口腔を通して全身状態を診、全人的視野に立って口腔の健康にあたる」学問です。社会的にはまだまだ認知不足ですが、年々、口腔内科的疾患の発症頻度は高まっており当科には全道各地から患者さんが集まってきています。

対象疾患

診療の4つの大きな柱は、
1. 全身疾患と口腔病変との関連
2. 口腔内科学的疾患
3. 有病者の口腔疾患治療
4. 従来の口腔外科的疾患


1. 全身疾患と口腔病変との関連
口腔粘膜疾患はウイルス性疾患や天庖そう、類天庖そうなどの皮膚科的疾患、白血病などの血液疾患の部分症状として出現することがあります。また、シェ―グレン症候群、ベーチェット病などでは口腔病変から原疾患が見つかることが多くあります。歯科金属アレルギー、誤嚥性肺炎予防のための摂食・嚥下リハビリテーションも積極的に治療を行っています。

2. 口腔内科学的疾患
最近、増えている口腔乾燥症、舌痛症を代表とする口腔症心身症、味覚障害、口腔カンジダ、口腔粘膜疾患、顎関節疾患、唾液線疾患、口腔学顔面痛などが該当します。このうち、舌痛症では、薬物療法を積極的にとりいれることでかなりの効果を挙げており、医療機関を転々としてきた「さまよえる患者」さんに救いの手を差し伸べることができるようになりました。味覚異常、口腔カンジダ症の患者さんも急増しています。味覚異常の原因として従来から言われてきた亜鉛不足のみならず、口腔カンジダ症、口腔乾燥、舌炎などの口腔疾患の割合も多く認められています。口腔カンジダ症は明らかな要因がない健康な高齢者でも、単に口腔乾燥や多種薬剤の服用、義歯の清掃不良で発症します。

3. 有病者の口腔疾患治療
北大歯科診療センターを受診する高齢者の割合は4割でその殆どが、高血圧、不整脈、糖尿病などの基礎疾患を持っています。これらの患者さん達の全身状態を評価して安心して効率の良い歯科治療の提供を行っています。この一環として医科入院患者さんに対する往診による口腔ケアや、移植(造血肝細胞、肝、腎)や手術前の感染源の生さ・治療を積極的に行っています。

4. 従来の口腔外科的疾患
舌癌、歯肉癌などの口腔悪性腫瘍をはじめ、エナメル上皮腫などの良性腫瘍、白板症、アフタなどの口腔粘膜疾患、唾液腺疾患の他、口腔顎顔面領域に生じる変形、外傷、嚢胞、顎関節疾患など積極的に治療を行っています。