学部教育

  1. 基礎組織学(細胞生物学・人体発生学)
    この授業では、主に細胞生物学と人体発生学を学びます。細胞生物学では、細胞や細胞内小器官の微細構造と機能、さらには細胞外基質との関りについて講義を行います。また、発生学は、受精卵が細胞の分化増殖を経て組織構築から器官形成に至る過程における学問であり、大きく初期発生と器官発生に分かれます。初期発生では、生殖細胞(精子と卵子)の形成、受精と受精卵の成長、三胚葉の分化と胚子の成長、および胎盤の形成、等について講義を行います。器官発生では、人体中の各器官(消化器、呼吸器、泌尿・生殖器、循環器等)および顎・顔面の発生由来や形態変化について講義を行います。

  2. 組織学・口腔組織学
    組織学とは、光学顕微鏡や電子顕微鏡等の観察機器を用いて人体の構造と機能を細胞・組織レベルで理解する学問です。講義内容は、組織学総論・組織学各論・口腔組織発生学に分かれています。この講義では、人体を構成する最小単位の細胞から、細胞の集合体である組織、そして様々な組織の有機的構築である器官、における形態学的構造と機能を理解することを目標としています。口腔組織学・口腔発生学では、特に歯科医学の基盤である歯、歯周組織、顎顔面領域、口腔内諸器官の組織構造について詳しく学びます。また、同実習では、組織学・口腔組織学の講義で学んだ内容をもとに、光学顕微鏡を用いて自らの目で組織切片を観察スケッチすることで理解を深く確実なものとしてゆきます。

  3. 研究実習
    この実習では、歯科医学を中心とした基礎医学研究における学術的興味や探究心を喚起することで、自らの手で所見を獲得し、またそれに対する考察を行うといった研究型の実習を行います。実習課題には、当教室で行っている教育・研究に準じた内容をとりあげることが多く、骨・軟骨の組織学、石灰化、歯の組織構造、固定・脱灰の手法などについて学術的背景の理解・実験手技の獲得・所見の獲得と読みかた・考察といった実技から考える力までを総合的に養います。最後に、所見を論理的にまとめて口頭発表・論文作製を行います。


大学院教育(担当科目名のみ)

(共通科目)
歯学研究概論

(専修科目)
硬組織機構解析学
硬組織発生生物学
硬組織発生形態学

(研究科目)
硬組織機構解析学研究
硬組織発生生物学研究