2015年9月,札幌市内の高校生を招いて実験教室を開催しました.再生医療研究の最前線を体験してもらいました.また,指導役の博士課程大学院生に大学での生活について質問するなど楽しくお話ししました.今後も研究成果の社会への還元を行っていきます.
顕微鏡で培養細胞を観察
培養技術の習得
これまでの実験教室のようす
1.骨再生のためには,細胞,増殖因子,足場材(スキャフォールド)の3要素が不可欠であり,これら3要素がそろうと再生が起こると考えられています.当教室ではこの3要素,特にスキャフォールドに焦点をあてて研究を行っています.
2.歯周病の治療には除菌・静菌が重要です.抗生物質は優秀な除菌物質ですが,耐性菌やアレルギーの問題,バイオフィルムに対して無効である等の問題点があります.そこで新しいナノテクノロジーを用いた抗菌性物質の開発に力を注いでいます.
3.歯周病やむし歯の根絶のために研究が進められていますが,たくさんの問題がありいまだ達成できていません.これらを突破するためにも,既存の事実にとらわれない新しい発想のゲームチェンジングテクノロジーや異分野の技術を積極的に取り入れて研究活動を行っています.
当教室は異分野融合を推進するために,積極的に他機関他施設との共同研究を行っており,これまでに8大学,1研究所,9企業との共同研究実績があります.また,新規開発した材料を医薬品,医療機器に登録することを目指して,橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ)を進めています.北大病院臨床研究開発センターをはじめ,多方面からの支援を受けて推進しています.