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研究内容
Pattern-Recognition
Receptors(PRRs)は自然免疫系で微生物の侵入を感知し,
炎症性サイトカインやインターフェロン産生を誘導する.
PRRsとして細胞膜ならびに細胞内小胞にはtoll-like
receptor(TLR)が存在し,
細胞質にはNOD-like
receptors(NLR), RIG-I(retinoic
acid-inducible gene-I)などが存在している(図1).
最近,
私達は細胞質に存在する代表的なPRRsであるインフラマソームと炎症性疾患との関連性に注目している.インフラマソームはNLR,
ASC
ならびにprocaspase-1からなる三分子複合体で,
多様な生理活性をもつ炎症性サイトカインのひとつであるIL-1bならびにIL-18
の産生を制御する細胞内センサーである.
私達はこれまでに感染性心内膜炎の病原体でStreptococcus sanguinisがNLRP3インフラマソームを活性化し, また, その活性化機構を明らかにすることにより感染性心内膜炎の病因論の新たな一面を明らかにしている(図2). さらに, 口腔マイコプラズマであるMycoplasma salivarium , 代表的な口腔真菌であるCandida albicans, さらに, 歯周病原細菌であるAggregatibacter actinomycetemcomitansや,その他の歯周病原菌によるインフラマソームの活性化機構についても研究している.
これらに加えて,最近は以下のことも研究をしている.
・カンジダ症患者と非カンジダ症由来のC. albicans の性質の違いについて
・レンサ球菌のリポタンパク質の感染性心内膜炎における病因的役割の解明
・口腔常在微生物が腸内細菌叢にどのように影響するのか,そしてさらにどのように全身に影響を及ぼしているのか
・自閉症患者の口腔細菌叢と腸内細菌叢の特徴について(小児障がい者歯科との共同研究)
・Fusobacterium nucleatum の口腔がん細胞への影響
・細菌叢解析における問題点について(参考論文はこちら)
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