歯科放射線専門外来 (口腔系歯科C診療室)
当外来では、日本歯科放射線学会の指導医ならびに認定医である熟達したスタッフが以下のような画像検査を行い、臨床上有用な画像診断情報を提供しています。また、頭頚部に放射線治療を受ける患者さんを対象として放射線障害の予防・軽減を目的に口腔衛生管理および歯科治療も行っています。
診療内容: 1.CT検査,核医学検査,超音波検査,唾液腺造影検査
2.放射線治療を受ける方の歯科治療および口腔衛生管理
担当医: 中村 太保: 教授,日本歯科放射線学会指導医,日本顎関節学会指導医
滝波 修一: 助教授,日本歯科放射線学会指導医
大森 桂一: 講師,日本歯科放射線学会認定医
箕輪 和行: 講師,日本歯科放射線学会指導医
佐藤 隆文,中山 均,金子 正範,小日向 謙一,澤村 強: 助手,日本歯科放射線学会認定医
安田 元昭,山野 茂: 助手
お問い合わせ:
歯科放射線専門外来(口腔系歯科C診療室)
電話 011-716-2111 内線 4356 月〜金曜日 午前 8:30 〜 午後 3:30
大学院歯学研究科・歯科放射線学教室
電話 011-706-4295 (医局直通) 月〜金曜日 午前 9:00 〜 午後 5:00
○ CT検査
CT(コンピュータ断層撮影)は、歯科においても広く利用されております。
● CT検査について:
・ 検査台に仰向けに横たわり、しばらくじっとして頂くだけです。
・ 通常は、ごく短時間で検査が終了します。
・ 検査に要する費用は下記のようになります。
● 検査費用について:
1)保険診療の場合
本人2割負担の場合、検査料は2,000円程度、3割負担の場合は3,000円程度です。
必要に応じて、造影剤というお薬を使うことがあります。その場合、本人2割負担で、検査料は7,000円から8,000円程度になります。
※ 検査料以外に、初・再診料などの基本料がかかります。
2)自費診療の場合
インプラントなど、治療が保険で認められていないものは、検査についても、自費料金となります。国の取り決めにより、全国の国立大学歯学部附属病院で一律の料金となっており、検査料は約20,000円となっています。
※ 検査料以外に、初・再診料などの基本料がかかります。
● 検査日:月曜日〜金曜日(予約制です。)
● 担当医: 箕輪 和行,澤村 強 (E-mail: tsuyo@den.hokudai.ac.jp)
● Q&A:
◆ 全ての疾患にCT検査が必要ですか?
そんなことはありません。通常のレントゲン写真だけで十分な場合も多いです。
CT検査は、決して安価ではありませんので、本当に必要なのかどうかをじっくり考えた上で、検査を行ないます。そのためにも、検査の前に十分な診療を行なって、状態を的確に把握しておく必要があります。
◆ 造影剤はどのようなときに使うのですか?
病変を見えやすくするのに使います。造影剤についても、使用すべきか否かを十分に検討した上で、使用します。CT検査で用いる造影剤にはヨードが入っており、稀ではありますが、ご気分を悪くされる患者さんもいらっしゃいます。検査前に、十分な問診と説明を行い、同意を得た上で、使用いたしますので、ご安心下さい。
◆ どのような手順で検査を受けることになるのですか?
あくまでも、十分に診療が行なわれた後にすべき検査ですので、今現在通院されている歯医者さんに紹介して頂くか、直接当院を受診頂き、適切な科で診療を受けられた後、CT検査をすべきか否かを考えていく事になります。
○ 核医学検査
この検査は、歯科の分野ではかなり特殊なものです。
実際には、99mTcや67Gaといった放射性同位元素を含む薬を注射して、薬の分布から口や顎の病気等を画像にして診断します。 検査には、注射後数時間もしくは3日を要し、費用もかなり高額になります。
検査に使う薬は一週間前には発注しなくてはなりませんので、担当医師からの予約が必要です。
● 担当医: 滝波修一 (E-mail: takinami@den.hokudai.ac.jp)
● Q & A
◆ 放射性同位元素を注射して、害はないのでしょうか?
使用している薬は医科で使用しているものと同じですので、害については心配ありません。
確かに、薬からは放射線が出ますが、その量は一般的なX線写真の撮影をした場合と同じ程度です。
また、検査用の薬は他の薬より副作用が極めて少ないものを使用しています。
○ 超音波検査
頸や顔が腫れたり、かたまりのようなものが触れるようになって気になるということは、それほどめずらしいことではありません。しかし、触っただけでは診断のつかないことも多いと思います。このような患者さんの診断を行う場合、現在では超音波検査をまず行うというのが一般的です。その理由は、放射線による被曝がなく、患者さんに苦痛を与えず、しかも比較的低料金で検査を行えるからです。
当院には世界的にみてトップクラスの性能を有する超音波診断装置が導入されており、頸や顔の領域の超音波検査に10年以上の経験を持つ歯科医が検査と診断を担当いたします。
● 対象患者: 頸・顔が腫れたり、頸・顔にかたまりのようなものを触れる方
● 検査費用
・保険点数が350点であり、2割負担で700円、3割負担で1050円です。
・検査料以外に、初・再診料などがかかります。
● 検査日: 月曜日〜金曜日(予約制)
● 担当医: 佐藤隆文 (E-mail: takafumi@den.hokudai.ac.jp)
○ 唾液腺造影検査
唾液腺は口腔内に分泌される唾液を産生する臓器で、細菌感染による炎症や自己免疫疾患(シェ−グレン症候群など)などによりこの唾液腺の機能が障害を受けると口腔乾燥症(常時口が渇く)あるいは唾液の分泌が障害されるため、食事時に疼痛を自覚する場合があります。本検査は唾液腺(耳下腺・顎下腺)を対象とした造影検査で、CTや単純レントゲン検査ではよくわからない、唾液腺の微細な変化を検出することが可能な検査です。検査時間は前準備も含め約30分間です。検査後担当医が読影し詳細なレポートが提出されます。
● 検査費用: 保険診療で2000円から3000円程度です。
● 検査日: 毎週月曜日 (予約制)
● 担当医: 安田元昭(E-mail: moyasuda@den.hokudai.ac.jp),大森桂一,澤村強,小日向謙一