本教室の研究内容は,クラウンブリッジ治療と口腔インプラント治療に加え,睡眠時無呼吸治療とブラキシズム治療を機軸とした,バイオロジーとデジタルテクノロジーを融合させたトランスレーショナルリサーチやクリニカルリサーチで特徴づけられている.特に,ビスホスホネート製剤や抗RANKL抗体製剤を含めた様々な薬剤に関連して発症する薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)について,独自に開発した多くの動物モデルと臨床データを用い,マクロファージや骨髄幹細胞,細胞間ネットワークの変化を解析することで,病態形成機構の解明と確定的な治療法・予防法の開発を行っている.また,デンタルインプラント周囲骨の骨量と骨質に着目して開発されたデンタルインプラントで行ってきた多くの基礎研究を基盤として,さらなる臨床実装可能なデバイスの開発を行い,超高齢社会にも適合できる長期安定型インプラント治療の確立を目指している.加えて,ガイドサージェリー,CAD/CAM補綴装置,カスタム骨移植など,デジタルワークフローを活用した精密補綴治療の評価や,夜間ブラキシズム・日中ブラキシズム,ならびに睡眠時無呼吸に関する臨床研究を多く展開し,基礎から臨床まで一貫した研究体制を構築している.これらの研究は,国内外の大学や企業との歯工連携,多施設共同研究,科研費をはじめとする競争的研究費によって支えられており,国際誌への発信と専門医教育への還元を通して,世界水準のエビデンス構築に寄与している.
