HOME > 研究内容 > 顎口腔機能に関する研究

顎口腔機能に関する研究

 当教室では顎運動計測器、筋電図、咬合力計測器、NIRS(近赤外線分光法)、fMRI、当教室で開発した口唇閉鎖状態連続記録装置等を用いて、咀嚼、嚥下、呼吸、発音等の顎口腔機能の診断、治療、また筋機能療法(MFT)に関する基礎的、臨床的研究を行っている。

  1. 口唇閉鎖に関する研究
  2. 顎口腔機能と高次脳機能の研究
  3. 顎関節に関する研究

1.口唇閉鎖に関する研究

 矯正治療の筋機能療法は歯列に対する口輪筋と舌の力のバランスを改善し、歯列不正の改善や矯正治療の効果および治療後の咬合の安定を図ることに有効であるとされている。その中で口唇閉鎖の訓練としてリップトレーニングがある。われわれは,これまでに口輪筋のトレーニング法として,筋力と持久力の異なる2種類の増強法を明らかにした。

 日常生活において口唇閉鎖の困難な者に対して、持久力増強を目的としたトレーニングが口唇閉鎖状態の獲得に有効であるかについて検討を行った。

図1.口唇閉鎖状態連続記録装置

図1.口唇閉鎖状態連続記録装置

図2.センサー拡大図

図2.センサー拡大図

 

図3.センサー装着時

図3.センサー装着時

2.顎口腔機能と高次脳機能の研究

 顎口腔機能(咀嚼、発声、嚥下など)に対する高次脳機能の解明と咬合状態、骨格形態に対する情動変化、思考などの高次脳機能の解析を行っている。また、矯正治療の痛みに対する脳機能の解析も行っている。

笑顔を見ている時の右にずらして噛んだ時の脳機能の低下領域におけるfMRI解析

笑顔を見ている時の右にずらして噛んだ時の脳機能の低下領域におけるfMRI解析

3.顎関節に関する研究

 顎関節症に代表される顎機能異常に関して、EMG、咬合力測定、顎運動測定機器などの検査機器を用いて、成長発育、不正咬合、矯正治療との関連性に関する研究を進めている。

 また、顎関節症に対する治療用スプリントの開発も行っている。