
当科における抜歯 ~親知らず(智歯)の抜歯を例として~
当科では、抜歯を行う歯(例:親知らず)の状態を確認する目的にX線撮影(パノラマ・デンタルX線写真の撮影)を行います。さらに、歯の形状や周囲組織との位置関係をより詳細に把握するために、必要に応じてCT撮影(歯の位置)も行い、安全な手術方針の検討・精確な診断に努めています。抜歯方法
①局所麻酔②静脈麻酔、静脈内鎮静
③全身麻酔
抜歯術に適用される麻酔方法は上記の3種類に大きく分けられます。
抜歯は基本的には外来局所麻酔下で行っております
高血圧、心疾患、脳血管障害、呼吸器疾患などの基礎疾患を抱えている患者さんに対しては安全性を考慮し、必要に応じて全身状態のモニタリングも併用しております。また、基礎疾患を抱える患者さんや抜歯に対する不安、緊張の強い患者さんには、または侵襲が大きい症例は全身麻酔下・静脈麻酔下・静脈内鎮静下での抜歯も行っています。入院が必要となる場合もありますが、多数の歯を同時に抜歯することも可能ですので、治療期間が短縮される利点もあります。抜歯する歯の状態や基礎疾患の状態によっては、外来局所麻酔下や静脈鎮静下で抜歯した後、痛みのコントロールや出血対策のために入院を提案する場合もあります。
抜歯などの口腔外科処置を行うと、一時的に痛みや出血により、食事が食べづらくなったり、飲み込みづらくなったり、口腔機能が大きく低下することがあるので、お食事を食べやすい形に変更するなどの術後管理のため、外来通院下での定期フォローもしくは入院管理とすることがあります。
ご不明な点がありましたら、いつでもご連絡ください。
<下顎管のイメージ>