北海道大学歯学部口腔診断内科
北海道大学歯学部
口腔診断内科

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顎骨壊死

顎骨壊死(BRONJ) - 骨粗鬆症の治療薬と関連する

骨粗鬆症の治療薬であるBPを年単位で長期間飲んでいる人が、抜歯などの侵襲的歯科治療を受けた際に、ごくまれに顎の骨が死んでしまうことが報告されてきました。BPを年単位で長期間飲んでいる人が(ステロイドと併用して数カ月内服している場合も)、抜歯などの侵襲的歯科治療を受けた際に、ごくまれに顎の骨が死んでしまうことが報告されています。

問題点

・今のところはっきりとした有効な治療法がない
・明確な原因が不明
・BRONJの発生頻度は少ない(抜歯後は0.1%程度)が、骨粗鬆症に対するBP投与は、約100~150万人で、今後益々、増加する可能性がある

なぜ上顎の骨、下顎の骨に発生する?

1) 口腔内常在菌(800種以上、1011~1012個)
 温度37前後、湿度)唾液、歯肉溝により保たれている)、栄養(食物残さ、唾液、歯肉溝液)→口腔そのものが、細菌培養器
2) 他の骨より血流が豊富で、骨代謝が盛ん。
3) 感染源:歯周ポケット、根尖病巣
4) 顎骨を被覆する口腔粘膜は薄く咀嚼などの日常活動で障害を受けやすい。
5) 抜歯などで直接口腔内に骨露出。
ビスフォスフォネート製剤による顎骨壊死
骨粗鬆症の薬を長期に飲んでいても、骨が露出する侵襲的な治療以外は安心して治療をすることができます。
・詰め物をする
・歯を削る
・根の治療をする
・型をとる
・入れ歯をつくる など
通常の歯科治療は大丈夫です。

当科では下記のガイドラインに従い検査、診断、治療を行います。
ガイドライン1
ガイドライン2