北海道大学 大学院歯学研究院 口腔健康科学分野 高齢者歯科学教室

Gerodontology, Department of Oral Health Science, Faculty of Dental Medicine, Hokkaido University

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大学院経験者の声

大学院生活を終えて

尾崎 公哉 (北海道大学・卒)

 私が高齢者歯科の大学院に進学した理由は、超高齢社会の日本で基礎疾患を多く抱えた高齢者に対する治療が一般的な治療ではニーズに応えられなくなると感じたからでした。

 高齢者歯科の医局には口腔内科や口腔外科、補綴の専門的な先生方が数多く在籍しています。高齢者の歯科治療では一般的な歯科治療が多いのはもちろんのこと、口腔機能低下症や歯科心身症のような精神的な疾患、摂食嚥下機能の低下など様々な問題が増えてきます。高齢者歯科はこれらの疾患に関し、様々な先生の考えを聞きながら治療ができる医局です。

 私の高齢者歯科での大学院生活では研究のみではなく、臨床も希望し、補綴治療に携わらせていただきました。口腔内科・外科との関わり合いも強い教室であったため、インプラントを含めた補綴治療や口腔癌術後における顎義歯を指導医の先生にご教授いただきながらできたことは、高齢者の補綴治療への自信にも繋がり、また研究における課題や疑問点の抽出ができるようになったと考えています。

 研究では義歯に付着するカンジダに関して臨床研究を行わせていただきました。研究に関しては一言では言い表せません。論文の調べ方や臨床研究のやり方、統計方法等を基礎の基礎から教えていただき、ポスターやオーラルでの学会発表、そして論文を書かせていただきました。この研究での経験は臨床へも繋がり、少しでも学術的思考のもと治療ができるようになってきたと思います。大学院生活をこの教室で過ごしたことは私にとって得難い財産となりました。

 最後に、この大学院生活で学んだことを糧に歯科医師人生を送っていけるよう日々努力していこうと考えております。また興味ある方はぜひ教室に見学にいらしてください。